IRIDeS NEWs | 東北大学 災害科学国際研究所 IRIDeS

2016.12.20

学術・メディアが防災連携について議論

「災害記憶の継承」「災害時、自らの判断で行動できる市民の育成」など、防災に関する課題について、学術とメディアの連携を探る討論会が、10月20日、気仙沼市の「海の市」で開かれました。この討論会は、「みやぎ防災・減災円卓会議」の学術―メディア連携分科会が企画した「気仙沼合宿」の一環として行われたもので、IRIDeS研究者、気仙沼分室職員や全国の地方新聞と放送局の記者ら計30名が集まりました。

 

席上、河北新報の武田真一防災・教育室長は「平時からの防災への備えが、災害時に生きる。メディアも学術も防災情報は豊富に提供しているが、市民と一緒に考えていく必要がある」と述べました。IRIDeSの小野裕一教授は、「防災を文化として浸透させるために、学術とメディアが連携する意義がある」とコメントしました。川島秀一教授は、「災害時に生きるのは身体的記憶である」と指摘し、集団的・身体的記憶を形成する地域の祭事が、災害記憶の継承の役割を果たしている事例を紹介しました。また、安倍祥助手は、住民が平時に抱く災害のイメージを、学術とメディアの連携で広げられるのではと話しました。久利美和講師は、普遍的真理を追究する研究者が、地域の具体的な事例を豊富に持つ地方メディアと協働する利点を述べました。

 

また、仙台管区気象台の川上徹人気象防災部地震報官による、東北地方太平洋沖地震・津波を契機とした津波警報や情報の改善などに関する講演を受けて、西日本新聞の吉田真紀記者は2016熊本地震の取材経験を、中国新聞の木原由維記者は2014広島土砂災害の記憶の風化について述べたほか、南日本放送・中日新聞・高知新聞などの記者らが、自社の防災への取り組みや防災報道について紹介しました。災害情報をメディアがどのように発信しどのように住民に伝えるかについても議論し、学術とメディアが被災地の実情と今後の防災に向けた連携について共に考える良い機会となりました。

 

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