IRIDeS NEWs | 東北大学 災害科学国際研究所 IRIDeS

2016.4.26

「世界津波の日」に向けて、活動開始 (vol. 12)

昨年12月、国連総会で、11月5日を「世界津波の日」に制定することが決議されました。これは、江戸時代の1854年11月5日(旧暦)に発生した安政南海地震の大津波の際に、いまの和歌山県広川町の実業家だった浜口梧陵(ごりょう)が収穫したばかりの稲わらに火をつけて村人を避難させて命を救ったとされる「稲むらの火」のエピソードにちなんで、日本政府のイニシアチブにより全会一致で採択されたものです。   IRIDeSは、世界で唯一の「津波工学」研究分野を有し先進的な津波防災の研究を行っており、また、国内外の地域社会に役立つ実践的防災学を目指しています。そこでIRIDeSは、この「世界津波の日」を全面的にサポートすることとし、制定後はじめて迎える今年の「世界津波の日」に向けて、日本のほか、アメリカ、タイ、ドイツ、フランスなど多様な出身地のIRIDeS研究者で構成する「世界津波の日」対応ワーキンググループ(WG)を国内・国際連携委員会の下に設け、準備を進めていくことになりました。   国際的に津波への理解と関心を高め、津波防災に貢献する目的で、今秋、ハワイとインドネシアにおいて、地元…

2016.4.25

地下深部では斜めずれ、地表では横ずれ断層と正断層が約2㎞離れて並走-スリップパーティショニング 国内で初めて確認か- 遠田晋次・岡田真介(IRIDeS)・石村大輔(首都大東京)・吉田春香(福岡県立八女高校) (vol. 11)

遠田晋次教授らは4月15日からの現地調査に続いて4月22日から25日まで現地に入り、調査を続けてきました。その結果、布田川断層帯に正断層も確認し、地下深部では斜めずれ、地表では横ずれ断層と正断層が約2㎞離れて並走していることがわかりました。   遠田教授らの調査と分析によりますと、地下から地表に向かって断層が分岐し、地下での斜めすべりを地表では横ずれと縦ずれに分担して解消していることが推定されます。これを専門用語でスリップパーティショニング(slip partitioning)といいます(図2)。海外の地震では報告例が複数ありましたが、国内で確認されたのは初めてである可能性が高いと考えられます。布田川断層が正断層成分を持つことは、同断層が別府-島原地溝帯の南縁付近に位置することと整合的です。 * 正断層とは地盤が引っ張られたときに縦にずれ動く断層。   4月24日に実施した現地調査で、西原村の俵山の西麓に約2km以上にわたって連続する正断層を確認しました(図1、写真1〜3)。 正断層による縦ずれは最大約1.5mで、北西側が落ちる動きを示します。これらは地すべりの滑落…

2016.4.22

熊本被災地で東北大学病院DMATが医療支援活動(佐々木宏之助教) (vol. 10)

2016熊本地震を受け、東北ブロックDMATが被災地で医療支援活動にあたっています。IRIDeSの佐々木宏之助教は、東北ブロックDMATの一チームである東北大学病院DMAT(災害派遣医療チーム)の一員として現地入りし、4月17~19日、被災地で医療支援活動を行いました。   DMATとは、訓練を受けた医師、看護師、業務調整員で構成され、一人でも多くの命を救うため、災害急性期に活動する医療チームです。佐々木助教は、IRIDeS災害医学研究部門に所属し、かつDMATの資格を持つ外科医でもあります。   18日朝より、佐々木助教らは、熊本県の阿蘇医療センターを活動拠点に、南阿蘇村の老人福祉施設で症状のある入所者を医療機関へ救急搬送する活動を行いました。支援に向かった特別養護老人ホームは、通常の入所者に加えて被災した周囲の養護老人ホームからも入所者を受け入れていましたが、電気・水道が止まり、阿蘇大橋の崩落等で通常の半数程度のスタッフで運営している状況でした。   ライフラインの途絶、過密状況、かつスタッフの疲弊も著しく、このままでは数日内に危険な状況に陥りかねない…

2016.4.21

熊本地震:余震のメカニズムは合理的説明可能、冷静に引き続き警戒を(遠田教授) (vol. 9)

IRIDeSの活断層専門家・遠田晋次教授は、4月16日以降に余震が広範囲で発生しているメカニズムを探る目的で、M6.5、M7.3地震による周辺地域・周辺断層への応力変化(地震前と後でのゆがみの変化)を計算しました。以下の図中で、赤色は応力が増加し断層活動を誘発しやすい状況、青色は応力が減少し断層活動を押さえる傾向(抑制)があることを意味します。   遠田教授は、その結果、異常な事態が連続して発生しているのではなく、そのメカニズムは科学的に十分合理的な説明ができるので、事態を冷静に受け止めつつ推移を注意深く見守ってほしいと以下のように話しています。(以下引用可能)   「M7.3地震以降に別府-由布、阿蘇山北東部で活発化した地震活動(図中、緑色で囲んだ部分)は、震源となった布田川断層の運動により、急激に周辺地域の力のバランスが崩れたことで発生したと考えられる。       まだ熊本地震の収束の見通しはつかないものの、前代未聞の天変地異ではないかとことさら不安をおぼえる必要はない。現在までの余震はおおむね科学的な知見で説明が可能で、異常事態…

2016.4.19

ネパール地震から1年 世界銀行とIRIDeSがセミナーを共催します(4月26日、東京)  (vol. 8)

来週火曜日、東京にて、世界銀行とIRIDeSが共催で、「ネパール ゴルカ地震からの復興:リスクをレジリエンスへ」と題した一般公開セミナーを開催します。   2015年4月25日、ネパールの首都カトマンズの北西、ゴルカ地方でM7.8の大地震が発生し、甚大な被害をもたらしました。今回のセミナーでは、震災直後からネパール政府と密に連携し、復旧・復興に取り組んできた世界銀行およびJICAと、東日本大震災の知見を生かすため、学術の立場からネパール現地調査・研究・復興支援を行ってきたIRIDeSの関係者が、現地の生の声や最新状況も含んだ報告を行います。   特に発展途上国で、開発・復興・防災のためのプロジェクトを数多く実践してきた世界銀行と、多分野融合の実践的防災学をミッションとするIRIDeSが、初めてコラボするセミナーです。最近、国際的に重要性が認識されつつある、災害医療に関するトピックもあります。   参加費無料、日本語・英語同時通訳つきで、どなたでもご参加いただけます。お気軽にお申し込みください。     防災セミナー「ネパール ゴルカ地震…

1 6 7 8 9 10 11 12 13

TOPへ