最適減災技術研究分野

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教授: 五十子 幸樹    

研究概要

極大地震や長周期地震動に対する都市・建築の耐震性能高度化に寄与する革新的高性能ビル用振動制御装置と,放射線汚染土処理に有用な放射線遮蔽コンクリート容器に関する技術開発を行っています.

■増幅機構付き質量ダンパー(ダイナミック・マス)を用いた建築物振動制御技術の開発

 振動系に錘を付加することで振動を制御する装置は動吸振器と呼ばれ,古くから土木・建築構造物を含む幅広い分野で応用されています.一方で,小さな錘の効果を梃子の原理を用いて増幅する機構も古くから提案されています.本研究室では,メーカーとの共同研究により既往のダンパーを改良することで高効率の質量ダンパーを開発し,動吸振器として用いる建物制震技術を開発・実用化しました.

新開発ダンパーの適用事例(仙台市Aビル)
An application of the innovative damper

■リアルタイム・ハイブリッドシミュレーション技術の高度化

 建築物制御用の新しい装置を開発する時,実用化にあたっては実物大の装置を実際の建物に設置した状況またはそれに近い状況で試験することが必要となりますが,そのためには多大なコストと時間が必要となります.ハイブリッドシミュレーション技術は工学の広い分野で応用が進みつつある技術で,ソフトウェアシミュレーションとハードウェアシミュレーションを組み合わせた技術です.試験体について,コンピュータ上の計算モデルとする部分と物理モデルとする部分に分けてリアルタイムに組み合わせて実験を実施するので,実験に必要なコストと時間を劇的に縮小することができます.

リアルタイム・ハイブリッドシミュレーション
Real-time Hybrid Simulation

■原発事故汚染物に対する高い放射線遮蔽性能を有する汚染土処理用コンクリート容器の開発

 2011年東日本大震災が引き起こした福島第一原発事故により,広い範囲にわたって放射性汚染物が広がり,その除染が大きな問題となっています.当研究室では,骨材等を最適に配合することで高い放射線遮蔽性能が得られる汚染土処理用の高密度コンクリート放射線遮蔽容器を開発しています.