2017.3.3
災害研究の国ごとの実施状況を明らかに(泉貴子特任准教授)
泉 貴子特任准教授 IRIDeSの泉貴子特任准教授は、論文データベースを用いた、災害研究の国ごとの実施傾向を調べるプロジェクトに協力しています。 2011~2015年の期間に出版された、「災害科学」「自然災害」のキーワードが入っている文献を国ごとに調べ、世界地図上でグラフ化したのが【図1】です。アメリカで研究数が最多、中国が二位、日本は第三位であることがわかります。一方、出版論文の影響力(被引用度)が大きい国は、カナダ、イタリア、イギリスの順となります。日本の論文の影響力は、諸外国に比して目立つとはいえませんが、平均よりは高くなっています。また、アジア地域に焦点を当てると、中国・日本が災害研究の二大巨頭ともいえる状況で、論文の影響力の高さでは、日本は、インドに次いで二位となっています。 さらにアジア地域で、具体的にどのような分野の災害研究が行われているかを、論文キーワードに基づいて調べた結果が【図2】です。地震に関する研究が最も多く、次に干ばつ、火山、台風、津波、洪水と続きます。「アジア地域においては、日本は火山・津波分野でトップです。この結果...