IRIDeS Newsletter | 東北大学 災害科学国際研究所 IRIDeS

2022.5.27

【活動】今年度もIRIDeS金曜フォーラムがスタート

  金曜フォーラムを担当する若手教員らの一部 (左から内田典子助教、高橋尚志助教、橋本雅和助教、富田史章助教)  IRIDeSは発足以来、研究・実践活動を広く共有して連携を促進するため、「IRIDeS金曜フォーラム」という発表・討論の場を設けてきました。同フォーラムは、IRIDeSの若手教員が中心となって企画・運営を行っており、年に5回程度、通常金曜日の夕方に一般公開で開催されます。コロナ禍を受け、2020年5月からはオンライン開催となっています。  5 月 20 日(金)、通算第77回、今年度初めてとなるIRIDeS金曜フォーラムが開催され、「新任教員が携わる災害科学研究」をテーマに4名の新任教員が発表しました。トピックはそれぞれ、「海底地殻変動観測に基づく沈み込み帯プレート間地震のリスク評価」「機械学習と数値解析の融合による津波リスク評価手法の開発」「風景情報認知の個人差―注意と記憶の観点から」「災害時のジェンダーの差異を理解する 多様性のある社会へ」でした。当日は約40名が参加し、文系・理系にまたがる多彩な発表内容に対し、活発な議論が展開...

2022.5.13

【特集】東北大学災害科学国際研究所 災害レジリエンス共創センター始動

   2022年4月、IRIDeSに「災害レジリエンス共創センター」が設立されました。災害レジリエンスとは、「さまざまなリスクに対応し、災害で困難な状況に遭遇しても、しなやかに回復する力」等を意味します。東日本大震災を受けて設立されたIRIDeSは、災害科学の研究・実践を通じ世界の防災指針「仙台防災枠組2015-2030」の実施を推進しながら、被災地の復興と国内外でのレジリエント社会構築を支援してきました。本センターは、東北大学の諸部局や防災科学技術研究所を含む多様な主体と連携し、災害デジタルツインを始めとする先端技術の開発や、自然・人文社会科学の融合による「総合知」を導き出し、社会の災害レジリエンスの一層の向上を目指します。  5月11日、センターのキックオフシンポジウムがオンライン開催され、センターの趣旨説明や関係者の基調講演、センターのテーマに沿ったパネルディスカッション等が行われました。産官学民から300名以上の方々に出席いただき、連携企業も紹介されました。   ▷スタッフと研究領域  センター長は江川新一教授、副センター長は越...

2022.4.22

【宿題報告】放射線診療従事者の被ばく低減 ▷災害放射線医学分野 千田浩一教授

  宿題報告を行う千田教授  「宿題報告」とは、学会が重要課題を選んで適切な専門家へ検討を依頼し、依頼を受けた専門家がその学会で報告を行うことです。IRIDeSの千田浩一教授は、公益社団法人 日本放射線技術学会からの依頼を受け、4月15日、同学会第78回総会学術大会(於パシフィコ横浜)において、「放射線診療従事者の被ばく低減」に関する宿題報告を行いました。  報告の場で千田教授は、原子力規制庁の放射線安全規制研究「水晶体の等価線量限度の国内規制取入れ・運用のための研究」の成果や、厚生労働省の労災疾病臨床研究「眼の水晶体の放射線防護に資する機材開発推進および被ばく低減のための多角的研究」等の最新の成果の一部もまじえながら、放射線診療従事者の被ばく低減の重要性などについて解説を行いました。2011 年、国際放射線防護委員会(ICRP)声明にて、放射線業務従事者の線量限度の大幅引き下げなどが勧告され、日本でもそれを受けて2021年4月から水晶体の等価線量限度を大幅に引き下げた改正法が施行されていたことから、今回の宿題報告はタイムリーなテーマとなりました...

2022.4.18

【展示】東京2020パラリンピックで使用された聖火台をIRIDeS展示スペースに設置

   2022年4月15日、東松島市からIRIDeSへ東京2020パラリンピックで使用された聖火台が贈られ、今後、IRIDeSの展示スペースに展示されることになりました。  この聖火台は東北大学での復興支援の活動に関係したものです。東北大学農学研究科の多田千佳准教授は、復興アクション100+の一つとして、2014年から宮城県内の小中学校で出前講義を行い、生ごみや糞尿から得られるバイオガスで生活に必要な火を灯せることを伝えながら、バイオガスによる火を東京2020オリンピックの聖火にすることを目指してきました。この活動が認められ、東京2020パラリンピックにおいて、東松島市の子どもたちが“縄文”をテーマに聖火台を作成し、その聖火台を使ってバイオガスで炎を灯す集火式が実現することになりました。2021年8月16日、仙台市内において宮城県の9市町でおこされた火がこの聖火台の上で一つになり、その火はさらに東京会場へ運ばれました。同パラリンピック終了後、多田准教授の仲介により、聖火台は東松島市からIRIDeSに贈呈されました。  生ごみからできる...

2022.4.14

【協定】太平洋津波博物館と災害伝承や防災教育等に関する協定を締結

   4 月 12 日、IRIDeSと太平洋津波博物館(米国ハワイ島ヒロ)の間に災害伝承や防災教育等に関する協定が締結され、IRIDeSの今村文彦所長および同博物館のムレイ マーレーン館長が同協定書にサインしました。締結式は同博物館において開催され、今村所長は仙台からオンラインで参加しました。  これまでIRIDeSと太平洋津波博物館は、博物館やアーカイブの防災教育における役割に関するシンポジウムをはじめ、災害教訓を広く伝えることを目的としたさまざまなプロジェクトで協働してきました。現在同博物館では、IRIDeSのマリ エリザベス准教授、ゲルスタ ユリア助教、柴山明寛准教授らが企画に協力した、東日本大震災に関する展示も公開されています。  今回の協定締結により、今後、IRIDeSと同博物館の連携活動がさらに発展することが期待されます。   このたび署名された協定書 背景はIRIDeSが協力した東日本大震災に関する展示(太平洋津波博物館にて) (左からゲルスタ ユリア助教、マリ エリザベス准教授、ムレイ マーレーン館長...

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