2016.5.16
エクアドル地震から一か月(vol.16)
先月4月16日(現地時間)、南米エクアドルの沿岸地域マナビ県を震源とするM7.8の地震が発生し、今日で一か月となります。この地震は、ナスカプレート・南アメリカプレート境界での逆断層運動によるもので、マナビ県を中心に甚大な被害を出しました。国連人道問題調整事務所UNOCHAの発表によりますと、今月5月6日時点で死者660名、行方不明者23名、約7,000の建物が破壊され、560の学校に影響が出ています。
IRIDeSのマス・エリック助教、越村俊一教授らは、地震発生直後から、独自に開発した、地震情報を取得直後から自動的に津波予測を行うシミュレーションシステムを用い、近地津波シミュレーションによりエクアドル沿岸で最大1.5mの津波の可能性があること、またまた遠地津波シミュレーションにより日本への影響は出ないことを明らかにしました。
越村教授らはこれまで、JICA地震・津波モニタリング協力プロジェクトのメンバーとして、津波の到達予想や警報システムの構築に協力してきました。現地エクアドルはまだ、人命救助や行方不明者の捜索段階であり、研究者が現地調査に入ることは困難な状況ですので、IRIDeSはJICAと協力し、地元の関連機関への津波や断層のデータ提供、また、他にどう支援できるかに関し、検討を続けています。
【お問い合わせ】IRIDeS広報室 電話 022-752-2049、Eメール irides-pr*grp.tohoku.ac.jp (*を@で置き換えてください)