2022.3.10
「東日本大震災メモリアルシンポジウム2022」を開催
シンポジウムの様子
2022 年 3 月 5 日、IRIDeS は「東日本大震災メモリアルシンポジウム 2022 -海溝型地震研究の発展と将来への備え-」を、仙台国際センターにて、 対面参加・オンライン参加を併用したハイブリッド形式で開催しました。こ のシンポジウムは、海溝型地震研究の現状および将来の大地震・大津波のリ スクについて理解を深めた上で、東日本大震災の教訓を踏まえた各地の取り 組みを確認し、地域防災力を高める方法を探ることを目的としています。
シンポジウム前半では、海溝型地震研究の第一人者である高橋浩晃教授(北海道大学)と松澤暢教授(東北大学)を迎え、千島海溝における超巨大地震 のリスクおよび 2011 年東北地方太平洋沖地震の発生要因や周辺域の地震へ の影響等に関する基調講演が行われ、現時点で、東北北部や北海道地域における臨時情報の有効活用には課題が多いことなども指摘されました。後半で は、IRIDeS の研究者らが、災害の予防・応急対応・復旧復興等の視点から地域防災について論じ、総合的な対応やコーディネーショ ンの重要性が話し合われました。当日は対面・オンライン形式を合わせて 120 名以上の参加がありました。
IRIDeS は、2012 年以降、毎年 3 月に、東日本大震災をテーマとしたシンポジウムを開催してきました。本シンポジウムの元になっているのは、震災直後から一般公開で実施してきた「東北大学による東日本大震災報告会」1)です。
今回のシンポジウムは、昨年に続き、仙台国際センターにて仙台市が主催する「仙台防災未来フォーラム」に参加する形で実施 されました。新型コロナウイルス感染拡大防止に十分留意した上での開催となりましたが、会場には、防災・減災に関心のある多 様な市民が訪れました。
仙台防災未来フォーラムに関し、IRIDeS は今回、上記シンポジウムのほかに「レジリエント・コミュニティの創生に向けて- イオン防災環境都市創生共同研究部門の取り組み-」も開催し、また、展示ブースにも出展しました。会場では、IRIDeS が支援 する「第 3 回世界防災フォーラム」が、2023 年 3 月に開催される予定であることも発表されました。
1)2012年3月までは、IRIDeSの前身である防災科学研究拠点として開催