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2022.4.22

【宿題報告】放射線診療従事者の被ばく低減 ▷災害放射線医学分野 千田浩一教授

 

宿題報告を行う千田教授

 「宿題報告」とは、学会が重要課題を選んで適切な専門家へ検討を依頼し、依頼を受けた専門家がその学会で報告を行うことです。IRIDeSの千田浩一教授は、公益社団法人 日本放射線技術学会からの依頼を受け、4月15日、同学会第78回総会学術大会(於パシフィコ横浜)において、「放射線診療従事者の被ばく低減」に関する宿題報告を行いました。

 報告の場で千田教授は、原子力規制庁の放射線安全規制研究「水晶体の等価線量限度の国内規制取入れ・運用のための研究」の成果や、厚生労働省の労災疾病臨床研究「眼の水晶体の放射線防護に資する機材開発推進および被ばく低減のための多角的研究」等の最新の成果の一部もまじえながら、放射線診療従事者の被ばく低減の重要性などについて解説を行いました。2011 年、国際放射線防護委員会(ICRP)声明にて、放射線業務従事者の線量限度の大幅引き下げなどが勧告され、日本でもそれを受けて2021年4月から水晶体の等価線量限度を大幅に引き下げた改正法が施行されていたことから、今回の宿題報告はタイムリーなテーマとなりました。

 ほかにも千田教授は、放射線診療従事者の被ばく低減と放射線防護対策に関する基本事項、さまざまな放射線防護具の遮蔽効果等の有用性と課題、患者線量の最適化の推進が放射線診療従事者の被ばく低減の基本にもなることなどについても解説を行いました。宿題報告終了後、同学会から千田教授へ感謝状が贈られました。

 
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