2022.12.16
【会議】第4回世界津波博物館会議を開催
世界各地に、津波など自然災害の記憶や教訓を伝える博物館が設立されています。将来の災害に備えるためには、各博物館が協力し、災害の記録を次世代や他の地域に伝えていくことが重要です。
「世界津波博物館会議」は、災害に関する博物館同士のグローバル連携をはかることを目的として、2017年より継続開催されてきました。2022年12月15日午後、第4回世界津波博物館会議が、国連防災機関(UNDRR)駐日事務所、IRIDeS、日本の外務省により、IRIDeS棟にて共同開催されました(協力:日本博物館協会ICOM日本委員会、ハイブリッド形式)。
「社会のレジリエンスに向けた青少年と津波博物館の役割」を主題に、世界の4か国をつないだ今回の同会議では、武井俊輔外務副大臣、郡和子仙台市長のビデオメッセージに続き、IRIDeSの今村文彦所長が災害伝承に関する基調講演を行いました。また、インドネシア・アチェ津波博物館、ハワイ太平洋津波博物館、釜石市のいのちをつなぐ未来館、震災遺構仙台市立荒浜小学校をはじめとする関係者が集まり、各組織の活動を紹介した上で、若い世代への伝承や、各博物館の連携等について議論を交わしました。パネルディスカッションでは、新潟、アチェ、ハワイの高校生や東北大学で勉強する中国の留学生も加わって、自然災害に関する博物館のさらなる利活用について若い世代としての意見を述べ、世代間の対話も実現しました。当日は、対面およびオンライン参加者、あわせて約100名が出席しました。
2015年12月に国連総会で、11月5日を「世界津波の日」に制定することが決議されて以来、この日を記念したさまざまな防災啓発イベントが実施されてきましたが。世界津波博物館会議もその一つで、IRIDeSは第1回から同会議を支援してきました。今回の第4回会議は、東北で開催された初めての世界津波博物館会議となりました。