東北大学災害科学国際研究所
2020年度共同研究成果報告会
兼 災害レジリエンスを考えるパネルディスカッション
-第73回 IRIDeS金曜フォーラム-
災害科学国際研究所は発足以降、災害科学関連の研究領域において多様な共同研究を実施し、実践的防災学の発展につながる数多くの実績を挙げてきました。同時に、本邦の学際的な災害科学研究を推進する中核拠点となり得る施設、研究機器、情報構築、人的体制、ネットワークを整備して参りました。全国関連領域の研究者に本研究所のリソースを活用した共同研究の促進を目的とした助成を行っています。今年は、昨年度に実施された共同研究の成果、プロジェクトエリア・ユニットの活動報告に加え、下記特別企画がございます。
特別企画: 災害レジリエンスを考えるパネルディスカッション
東日本大震災などの巨大災害、異常気象による災害、パンデミック災害などのように被害が連鎖・複雑化する災害は、防災と社会の強靭性(レジリエンス)のあり方に課題をつきつけています。社会の災害レジリエンスを向上させるために、災害科学国際研究所と防災科学技術研究所がどのような共同研究、連携・協力を行い、さらに国内外の研究者との連携、共同利用・共同研究につなげていくかについて、これまで災害科学国際研究所と連携してきていただいている関係各位とともに考える機会として、パネルディスカッションを開催いたします。
・口頭発表:<共同研究>について、各研究代表者が口頭で研究報告を行います。
共同研究 口頭発表 セッションA:ホールA(セッションB:ホールBでも発表があります。)
1 津波発生時の局所避難情報伝達手段の基礎検討
研究代表者:山﨑達也(新潟大学)
2 津波襲来時の住民避難プロセス解明と人的被害ゼロにむけた教訓の抽出
研究代表者:牧野嶋文泰(富士通研究所 人工知能研究所)
3 川崎臨海部における災害デジタルツインによる次世代防災システムの検討
研究代表者:大石裕介(富士通研究所 人工知能研究所)
4 津波統合モデルを用いたマルチシナリオハザード評価手法の確立
研究代表者:有川太郎(中央大学)
10:30-10:40 (休憩10 分)
5 沿岸低地の微地形による津波挙動・土砂移動への影響の解明
研究代表者:髙清水康博(新潟大学 災害・復興科学研究所)
6 災害研の設備を活用した古津波の波源推定手法の高度化
研究代表者:後藤 和久(東京大学大学院 理学系研究科)
7 放射線災害で想定される慢性放射線被ばくストレスの定量
発表者:孫略(産業技術総合研究所)
研究代表者:盛武 敬(産業医科大学産業生体科学研究所)
8 被災ニホンザルを用いた慢性複合放射線被ばく者外挿モデルの構築
研究代表者:三浦富智(弘前大学 被ばく医療総合研究所)
9 身体的弱者の避難生活でのリスク低減とQOL 向上を目的とした産学共同研究
研究代表者:坪内 暁子(順天堂大学大学院 医学研究科研究基盤センター)
12:20-13:20 昼休憩
10 COVID-19 感染のストレスにおける心的脆弱性の検出とその改善に関する研究
発表者:奥山純子(東北大学病院・肢体不自由リハビリテーション科)
研究代表者:福田雄(ノートルダム清心女子大学 文学部)
11 CBRNE 災害後の間接的健康被害測定指標に関する研究
研究代表者:越智小枝(東京慈恵会医科大学 臨床検査医学講座)
12 経時活動記録のテキストマイニングによるリアルタイム災害対策予測法の確立
研究代表者:田代雅実(福島県立医科大学)
13 原子力災害によりサクラ樹皮に付着した含放射性セシウム粒子による被ばくリスク研究
研究代表者:杉浦広幸(福島学院大学 短期大学部保育学科)
14:40-14:50 (休憩10 分)
14 蔵王・御釜における水・熱・化学物質収支から見た地下水流動系の解明
研究代表者:知北和久(北海道大学 北極域研究センター)
15 東日本太平洋側に冷夏をもたらす気候場の長期復元に向けた基礎研究
研究代表者:市野 美夏(情報・システム研究機構)
16 大変形までを対象とした堤防破堤挙動を可能とする数値解析手法の確立
研究代表者:小高猛司(名城大学 理工学部)
17 重力測定を用いた伏在断層の連続性の評価
研究代表者:岡田真介(岩手大学 理工学部)
共同研究 口頭発表 セッションB:ホールB
1 治水投資額と被害軽減効果の将来予測における新展開
研究代表者:石渡幹夫(東京大学大学院新領域創成科学研究科)
2 自然災害伝承碑アーカイブの構築
研究代表者:上椙 英之(国立奈良文化財センター)
3 利活用を踏まえた震災アーカイブの自立的運用モデルに関する研究
研究代表者:廣内 大助(信州大学学術研究院 教育学系)
4 災害アーカイブを活用したPRERADE (Preparedness for Better Response, Recovery and Reconstruction: Learning from Disaster Ethnography)の方法論の確立
研究代表者:田中聡(常葉大学大学院 環境防災研究科)
10:30-10:40 (休憩10 分)
5 災害アーカイブを用いた地域教育支援プラットフォームの検討
研究代表者:柊 和佑(中部大学 人文学部)*録画
6 大規模災害における生命をめぐる対応の事例収集および教訓の防災教育への活用の分析
発表者:北原糸子(立命館大学歴史都市防災研究所客員研究員)
研究代表者:田中 成行(岩手大学 教育学部)
7 教員免許状更新講習を利用した学校教員による防災教育の促進と有効性の評価
研究代表者:植木 岳雪(帝京科学大学)
8 地域住民によるワークショップを通した災害情報のアーカイブ化を行う防災教育プログラムの開発
研究代表者:森 太郎(北海道大学大学院 工学研究科)
9 被災地の学校における心のケアと防災教育の融合プログラムの有効性と課題 -東日本大震災と北海道胆振東部地震被災地での実践から
研究代表者:冨永良喜(兵庫県立大学大学院 減災復興政策研究科)
12:20-13:20 昼休憩
10 震災復興に寄与する災害を生きる力因子とその原理の解明
研究代表者:本多明生(静岡理工科大学 情報学部情報デザイン学科)
11 災害時要配慮者の避難移動・避難生活・生活再建の各過程をヨコ串にした災害時ケアプラン作成・実施のための福祉防災人材育成プログラムの開発と実践
研究代表者:立木茂雄(同志社大学 社会学部)
12 千島海溝南部超巨大地震の事前復興計画策定に向けたアクションリサーチ
研究代表者:高橋浩晃(北海道大学大学院 理学研究院)
13 遺構と瓦礫のあいだ-移行期被災地における残存構造物記録方法の開発-
研究代表者:高原耕平(人と防災未来センター)
14:40-14:50 (休憩10 分)
14 減災絵本の実証的ならびに脳科学的研究-保育者対象のアンケート調査と短期大学生を被験者とするNIRS分析から-
発表者:遠藤崇広(東日本国際大学 地域連携研究センター)
研究代表者:田久 昌次郎(いわき短期大学 生涯教育研究所)
15 学校区の災害リスク理解のための地図を活用した教員研修・評価モデルの開発
研究代表者:桜井 愛子(東洋英和女学院大学国 際社会学部)
16 防災対応力向上のための教材・講座の効果検証に基づく防災教育の体系化
研究代表者:小山 真紀(岐阜大学 流域圏科学研究センター)
17 避難訓練の持続可能な評価・改善に向けた学校・行政・研究者による協働モデル構築
研究代表者:林田 由那(宮城教育大学)
災害レジリエンス学際研究の拠点形成や連携・協力のあり方を考えるパネルディスカッション:ホールA
16:30-16:35 挨拶と趣旨説明
今村文彦(災害科学国際研究所・所長)
16:35-16:45 防災情報基盤に関する共同利用・共同研究の意義
臼田裕一郎(防災科学技術研究所防災情報研究部門・部門長)
16:45-16:55 リアルタイム災害科学の創成
越村俊一(災害科学国際研究所災害ジオインフォマティクス研究分野・教授)
16:55-17:05 防災における社会的期待発見研究
永松伸吾(防災科学技術研究所災害過程研究部門・部門長)
17:05-17:15 災害医学に垣根はあるか
江川新一(災害科学国際研究所災害医療国際協力学・教授)
17:15-17:30 総合討論
今村文彦、臼田裕一郎、越村俊一、永松伸吾、江川新一
17:30 終了
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