研究所所長挨拶

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災害科学国際研究所の第2期所長の就任にあたって

災害科学国際研究所所長 今村 文彦

災害科学国際研究所所長 平川 新
 2014年4月より、初代所長平川新教授の後任として2代目の所長を仰せつかりました。2011年3月11日14時46分、東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波により、東日本は甚大な被害を受けました。この時、2万人近くの人々 が犠牲となり、家屋・建物、社会インフラ、生態系や景観へも大きな影響を与えました。さらに、福島第一原子力発電所の爆発事故も発生し、人類がいまだ経験の無い広範囲にわたる複合災害が発生してしまいました。このような大災害を二度と繰り返さないことが我々の使命であります。

 本研究所は、2011年東日本大震災の1年後に設置され、東日本大震災の被害実態と教訓に基づく実践的防災学の国際研究拠点形成を目指して活動をしており、この2年間でも巨大地震および津波の発生メカニズムの解明から被害の状況、将来の評価・予測などを展開し、さらに当時の教訓を震災アーカイブなどに記録し、着実な成果を挙げつつあります。

 地域連携にも重点を置き、東北沿岸部では、自治体と包括的な協定を締結させていただき、地域に貢献できる活動を始めており、2013年10月には気仙沼市サテライトオフィス(分室)を設置することが出来ました。さらに、災害と共存し「生きる力」を育む市民運動化プロジェクトの推進、「防災手帳」や「防災訓練」の普及、誰にでも認識可能な「防災・減災コミュニケーションデザイン」の開発を行っています。

 さらに、国際的な活動としては、米国ハーバード大学、ハワイ大学、英国ロンドン大学、ドイツ航空宇宙センターと連携し強固な災害研究の推進を行っております。加えて、APRU(環太平洋大学協会)において、マルチハザードプログラムを立ち上げ、災害研究の推進、国際社会・政策への貢献、キャンパス安全の点検、サマースクールの実施などの活動を開始しております。
 今後、我々の災害科学の研究が、日本の復興はもちろん世界の災害軽減に貢献していくために、地球規模で災害のメカニズムを解明し、将来に備える「グローバルな視点」とその国や地域の独自性、多様性、価値観などをつぶさに研究する「インターナショナルな視点」の融合が不可欠と考えております。

 当研究所には、高い志と強い危機意識をもった文系から理系まで7部門36分野の研究者が集結し、災害科学の深化および実践的防災学の構築視点から学究的な研究を日々推進しています。本年9月には、新しい研究所施設が竣工する予定であり、実践的防災学の国際拠点としての機能がさらに充実します。2015年に仙台にて開催される「第三回国連防災世界会議」における提言も積極的に進め
ていく所存です。

 研究活動と地域への貢献活動を益々活発化させて頂くと思います。本研究所の調査・研究に対して、みなさまのさらなるご支援とご協力をお願い申し上げます。
 
平成26年4月1日