オンラインワークショップ
「コロナ時代の不確実性と地震リスク:複眼学習の視点から見直そう」
<概要> (
開催のご案内(PDF版))
日本は災害の多い国ですが、次の災害がいつ、どこで、どのような形を取るかは、最新の科学をもってしても予知できないのが現状です。東日本大震災以降も、各地で様々な災害が発生し、また、最近の新型コロナ感染症においても、必ず不確実性がつきまとうことを、我々は目のあたりにしてきました。しかし、「不確実な災害リスクにどう対処するのが効果的なのか?」という問いに、未だどのステークホルダーも向き合いきれていないのが現状です。災害リスクと不確実性は、個人や社会の意思決定においても大きな課題を突きつけ、かつ、科学と社会に関する最先端の研究課題にもなってきました。
現在、東北大学、京都大学の研究者・広報担当で協力し、多様な側面で不確実性を伴う地震リスクに焦点を当て、従来の防災に加えてさらにどのような防災対策が必要になるかを検討・評価して実践に繋げていくことを目標に、ワークショップを活用した実践的学習モデルの改良と展開の取り組みをおこなっています。今回は、繰り返し日本列島を襲ってきた「南海トラフ地震」を想定し、「複眼学習アプローチ法」によるワークショップを、オンライン形式・3回シリーズで開催することになりました。ワークショップでは、具体的なシナリオに沿って「自分だったらどう受け止めるか・行動するか」を「わが事」として考えてもらい、意見の共有と対話をおこなうことで、よりよい対応策につなげられる新たな気付きを得ることを目標とします。
複眼学習アプローチ法は、京大で学習方法モデルとして開発されました。京都市で4回、多様なステークホルダーに焦点を当てて段階的に実施された結果、様々な参加者から気づきや協働知(参加者による協働作業から引き出され、多くの参加者が合意に至った知)が抽出され、本課題に取り組む上での本質ともいえる見解が参加者自身から引き出されました(清水・橋本、2020)。
このたびは初めて、オンライン形式で実施します。日ごろ接点の少ない現代社会の担い手と科学者が、互いに「異なる立場」「異なる視点」を提示しながら共通課題を検討します。参加者の方々は、事前準備はご不要ですが、さまざまなお立場の方々との意見交換をお願いできれば幸いです。
開催日時(前3回)
第1回:『コロナ時代における「不確実性」に向き合う:地震リスクとの関係性』
2020年10月2日(金)17:30~19:00(座学と対話中心)
第2回:『シナリオを通して複眼的な視点から見直す:南海トラフ地震への準備』
2020年10月16日(金)17:30~19:00(ワークショップ中心)
第3回:『「シナリオ」からの気づきを次にどう活かすか』
2020年10月30日(金)17:00~19:00(ワークショップと気づきの共有中心)
※最終回のみ2時間で、開始時間が異なります。
開催形式
Zoom形式で開催します。
事前申込みくださった方にアクセス先をお知らせします。
主催
福島洋 東北大学災害科学国際研究所 災害理学研究部門 准教授
中鉢奈津子 同 広報室 特任准教授
(セコム科学技術振興財団 特定領域研究助成 防災分野 助成)
特別協力
橋本学 京都大学 防災研究所 所長・教授
清水美香 同 総合生存学館 特定准教授
佐伯かおる 同 防災研究所 広報出版企画室 マネージャー
対象者
教育、医療、企業、自主防災組織、行政等の実務者の方や、大学生・高校生で、「南海トラフ地震」および防災に興味を持って対話に参加いただける方 約20名。なるべく3回とも参加いただける方。
※話し合われた内容は、個人が特定できる形では公開しません。組織の見解ではなく、個人としてのお考えをご発言いただけましたら幸いです。
参考
申し込み方法
電子メールに、以下を明記して下記へお送りください。
①氏名、②ふりがな、③ご所属(勤務先または学校名)
④連絡先(メールアドレスおよび電話番号)
⑤お住まいの都道府県
⑥今後のイベント案内の要・不要
申し込み締め切り
9月30日(水)16:30 必着
申し込み先
メール送付先:nankaiws@irides.tohoku.ac.jp
*受付は先着順とし、返信メールにて受講受付の通知をします。なお、定員を超えた場合は、受講をお断りすることがあります。
◆問い合わせ先◆
東北大学災害科学国際研究所 広報室 中鉢
電話:022-752-2049
email: nankaiws@irides.tohoku.ac.jp