准教授
博士(国際文化)
蝦名 裕一
EBINA Yuichi
えびな ゆういち
東日本大震災からちょうど400年前にあたる慶長16年(1611)、東北地方太平洋岸で大きな地震と津波が発生しました。これが慶長奥州地震津波です。従来はあまり研究が進められていませんでしたが、各地の古文書を調査した結果、貞観11年(869)の貞観地震津波や東日本大震災に近い規模の地震と津波であった事がわかってきました。同様に、日本各地で歴史上発生した災害について、歴史資料を調べることで明らかにしようとしています。
日本各地には、先人達が描いた様々な地図が残されています。これらをみると、現在我々が見ている地形は昔と大きく変わっている事がわかります。特に開発によって埋め立てられた地形や河川の流れを変えた場所などは、災害のリスクが高いことがわかってきました。現在、超高精細スキャン装置を活用し、古絵図のデジタル化を進めるとともに、歴史的な地形の変化から災害の要因を調査します。