1. 活動の概要
本共同研究部門は、イオンモール株式会社、公益財団法人イオン環境財団、そして東北大学災害科学国際研究所の三者が産学連携協定を結び、2021年10月に立ち上げた組織です。現在は第2期(2024年10月〜2027年9月)の活動が進行しています。
• 設置の背景: 気候変動による自然災害の激甚化や大規模な感染症リスク、地球規模の環境変化に対応できる、新しい都市・地域づくりの必要性が高まったこと。
• 主な目的: 地域の防災拠点としての役割を果たしつつ、緑豊かな環境を整備することで、安全・安心に暮らせる「レジリエント・コミュニティ(地域連携拠点)」の形成を支援すること。
• 具体的な対象地: 主に東北大学雨宮キャンパス跡地(現・イオンモール仙台雨宮周辺エリア)の施設づくりや地域連携をモデルケースとして研究・実践が行われています。2025年には、イオンモール仙台上杉として開設されました。
2. 期待される成果
産学連携による最先端の防災知見と、イオンの空間創造ノウハウを掛け合わせることで、以下のような成果が期待されています。
• 地域参加型のモデル構築: 住民が日常的に交流し、災害時にはシームレスに防災拠点へと機能が切り替わる、地域参加型の防災・環境保全サポートシステムの提案。
• 国内外への水平展開: ここでの取り組み(レジリエント・コミュニティ)をモデルケースとし、国内外の他地域へ展開可能な地方創生・防災の標準(ベンチマーク)とすること。
• 国際目標への貢献: 「仙台防災枠組」のグローバルターゲット(D、E、F)や、SDGs(目標9: 産業と技術革新、目標11: 住み続けられるまちづくり、目標13: 気候変動への対策、目標17: パートナーシップ)の達成への寄与。
3. これまでの主な成果(第1期:2021年10月〜2024年9月)
第1期では「防災・減災」「杜のデザイン」「感染症対策」の3つの分科会に分かれて活動し、多くの成果を上げました。
① 防災・減災
災害時にも安全・安心を提供できる商業施設づくりのため、具体的な避難計画やBCP(事業継続計画)の構築、スマートコミュニティにおける新しい防災・減災の仕組みを検討・導入しました。
② 杜のデザイン
旧雨宮キャンパスの豊かな緑を継承するため、現地植生調査から郷土種47種を選定。エリア全体で約21,000本の緑化計画を推進しました。また、近隣の小学生がどんぐりから苗木を育てる「苗守(なえもり)」活動を行い、2025年9月の植樹祭で地域ボランティアと共に植樹しました。
③ 感染症対策
コロナ禍の経験を踏まえ、来街者や地域住民が安全に利用できる館内の感染拡大防止策や、衛生的な空間設計の検証を行いました。(※第2期からは「防災・減災」へ統合)。