組織・メンバー

防災実践推進部門
レジリエントEICT研究推進オフィス
特任教授
博士(工学)
IWATSUKI Katsumi
いわつき かつみ

研究戦略企画室 室長
研究テーマ
情報通信システムが専門分野です。レジリエントICT関連の研究開発プロジェクトの企画立案とその研究開発に取り組んでいます。グリーンでレジリエントなネットワーク基盤の研究開発を中心に、レジリエントEICT工学の創出にも取り組んでいます。
研究キーワード
レジリエントEICT / 情報通信システム / ネットワークアーキテクチャ / マイクロ波フォトニクス
関連サイト
研究概要

レジリエンスのフレームワークとして提唱された “4つのR”をレジリエントネットワークの実現に適用するには、自律分散協調の仕組みをネットワークに具備する必要があります。発災後に、ネットワークの機能と性能が低下することを防ぐには、RobustnessとRedundancyをそれぞれ「自律」と「分散」により実現することが可能です。ネットワークの機能と性能を発災前に戻すには、ResourcefulnessとRapidityを「協調」により実現可能です。
つまり、ネットワークが持つ「自律」と「分散」により、生き残ったネットワークが自律的に連携して、ネットワークを稼働し続けます。また、外部からのネットワーク資源(Ad-hoc NW)を投入し、生き残ったネットワークと「協調」することで、迅速にネットワークが復旧します。

EICT( Energy Information Communication Technology)により、フィジカル空間とサーバー空間が密接に連携したサイバーフィジカルシステムでは、フィジカル空間のモノ(Xi)をサイバー空間にデジタルツインとして構築可能です。

レジリエントEICT工学は、EICTをベースとして、自律分散協調システムをサイバーフィジカルシステムに適用することを目指しています。サイバーフィジカルシステムを構築するため、アーキテクチャ、プロトコル、デバイス等の技術の研究開発が必要となります。自律分散協調システムを構築するには、数理モデルと設計理論の研究開発が必要となります。社会工学的アプローチにより、サイバーフィジカルシステムに社会科学の領域を取り込むことができるものと考えています。

主な業績

K. Iwatsuki and H. Hayashi, “The Realization of Resilient Society with Information Technology Revolution”, J. Disaster Research, Vol.5 No.6, pp.622-626 (2010)

K. Iwatsuki, ”The projects of Disaster-Resistant Information Communication Network at the Research Organization of Electrical Communication, Tohoku University”, Invited paper, Photonic West 2013, San Francisco, 8646-9, 20 (2013)

K. Iwatsuki and K. Tsukamoto, “Next Generation Resilient Access Networks”, invited paper, SPIE Photonics West 2015, San Francisco, vol.9387, p.93870J-1, 2015
K. Iwatsuki, “Cyber physical system based on resilient ICT”, Invited paper, SPIE Photonics West 2016, San Francisco, vol.9772, 9772-17 (2016)

T. Otsuji, K. Iwatsuki, H. Yamada and M. Yashima, “Concept of Resilient Electric Power and Information Communication Technology (R-EICT) Converged Network Systems Based on Overall Optimization of Autonomous Decentralized Cooperative Control of DC Microgrids”, IEEE ISGT2021, 211SGT0018 (2021).

主な所属学会
  • 電子情報通信学会
主な受賞
  • APCC/IEEE ComSoc APB Joint Award (2001)
  • European Microwave Conference (EuMC) Prize (2006)