組織・メンバー

災害人文社会研究部門
歴史文化遺産保全学分野
准教授
博士(歴史学)
KAWAUCHI Atsushi
かわうち あつし

研究テーマ
東北地方を中心とした日本近現代史について研究しています。特に人びとの「生存」に関わる諸問題について地域社会史、医療・福祉史から検討しています。また歴史資料や災害資料の保存・活用についても研究しています。
研究キーワード
歴史学 / 日本近現代史 / 地域史 / 地域歴史資料学 / アーカイブズ学
関連サイト
研究概要

日本近現代史の領域において、人びとの「生存」に関わる諸問題について研究を行っています。特に1930年代から1960年代における医療や福祉、社会保障の問題を取り上げつつ、人びとの「生存」を支える仕組みや制度、その間で取り結ばれる人びとの関係性や社会のあり方の変化について考察を加えており、近年ではそうした点を「人口問題」の点から検討を行っています。

大規模自然災害時には、多くの歴史的な「資料」が滅失の危機に直面します。その一方で被災体験やその後の避難生活、また復旧・復興の過程の人びとの動きの中で、多くの「資料」が生み出されます。そうした被災した「資料」と被災から生まれる災害「資料」の双方を、後世に保存・継承させる方法について研究を続けています。

また、東北大学と神戸大学、人間文化研究機構の連携事業として実施している「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業」の担当として、地域社会の歴史文化資料を保全・継承するための大学間ネットワークの構築にも取り組んでいます。

主な業績
  • 『「生存」の歴史と復興の現在―3.11 分断をつなぎ直す』(共編、大月書店、2019年)
  • 『「生存」の東北史―歴史から問う3.11』(共編、大月書店、2013年)
  • 『阪神・淡路大震災像の形成と受容―震災資料の可能性』(共編、岩田書院、2011年)
  • 「人口問題と東北―戦時期から戦後における東北『開発』との関連で」(松本武祝編『東北地方「開発」の系譜―近代の産業振興政策から東日本大震災まで』明石書店、2015年)
  • 「戦後『国民皆保険』の形成と地方自治―三重県伊賀地域を事例に」(『ヒストリア』247号、2014年)
主な所属学会
  • 日本史研究会
  • 大阪歴史学会
  • 大阪歴史科学協議会
  • 政治経済学・経済史学会