教授
博士(理学)
木戸 元之
KIDO Motoyuki
きど もとゆき
兼任先 理学研究科
海溝型巨大地震の発生様式の解明のため、震源域付近である海底の地面の動きを検出できるGPS-音響結合方式の海底地殻変動観測に取り組んでます。これは陸上でのGPSアンテナの代わりに海底に音響トランスポンダを設置し、その位置の推移を調査船などを利用して音響測距で精密に計測するものです。これまで、2011年東北沖地震時の大規模な断層すべりや、その後続く余効変動場の推定などを通し、地震の全体像の把握に役立っています。
高度な観測技術を要する海底地殻変動観測を、世界各地の海域の地震発生地帯のモニタリング手法として普及させるため、相手国側と共同で定期的な観測を続けており、長期的な地震発生リスク評価に役立てています。
時間変化する変動を多くの海域で捉えるには、高頻度で低コストな観測形態が必須となります。それを実現するための次世代型観測として海上プラットフォームにウェーブグライダー等を用いて、長期・自律観測が可能なGNSS-音響計測システムを開発しています。