組織・メンバー

災害医学研究部門
災害感染症学分野
教授
博士(医学)
KODAMA Eiichi
こだま えいいち

兼任先 医学系研究科
研究テーマ
感染症はいまや世界における脅威そのもので、その対応は深刻な課題となっています。 当分野では制御対象微生物の疫学・診断だけにとどまらず、抗ウイルス薬など感染症治療薬の開発をテーマとしており、併せて薬剤耐性機序の解明や診断法の改良も行っています。
研究キーワード
アウトブレイク / バイオセーフティ / 薬剤耐性 / 創薬 / 抗ウイルス薬
関連サイト
研究概要

災害発生の予測は困難であり、災害時の感染症研究は事後の疫学調査や発生予測に基づくワクチン研究が中心でしたが、抗エボラウイルス薬、抗コロナ薬となったアビガンの登場により、災害時における治療薬の有用性が注目されています。 基礎研究として代表的な2点を紹介します。 

抗HIV剤: 日本たばこと共同開発したHIV治療薬が、2013年3月に国内認可を受け、2016年には副作用が軽減され、合剤化されました。また、治療・予防の両面に効果的なHIV治療薬の基礎開発にも携わりました(臨床試験中)。 
ウイルス発ガン:慢性活動性EBV感染症の治療薬を東京医科歯科大学・国立成育医療研究センターと共同開発しています。 
抗コロナ剤:候補化合物を探索中です。

基礎研究と併せて、災害時感染制御活動や平時の医療機関における感染制御にも携わっております。当研究所に多額のご寄附を頂き、お世話になっている東京海上日動の防災・減災情報サイトの感染症のリニューアルの監修をさせていただきました。頻度の高い感染症を中心に記載しています(http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/world/egao/)。ほかにも日本環境感染学会・災害時感染対策委員、宮城県や仙台市といった自治体、JICAの委員として感染制御活動を行っています。

主な業績
  • Tsukada, et al. Synthetic biology based construction of biological activity-related library of fungal decalin-containing diterpenoid pyrones. Nature Communications 11, Article number: 1830, 2020 
  • Salie Z. L. et al. Structuralbasis of HIV inhibition by translocation-defective RT inhibitor 4'-ethynyl-2-fluoro-2'-deoxyadenosine (EFdA). Proc Natl Acad Sci U.S.A., 113:9274-9, 2016.
  • Asai T.et al. Use of a biosynthetic intermediate to explore the chemical diversity of pseudo-natural fungal polyketides. Nature Chemistry7: 737-43, 2015.
  • Hatanaka Y. et al. Histone chaperone CAF-1 mediates repressive histone modifications to protect preimplantation mouse embryos from endogenous retrotransposons. Proc Natl Acad Sci U.S.A., 112:14641-6, 2015.
主な所属学会
  • 日本災害医学会
  • 日本環境感染学会
  • 日本ウイルス学会
  • 日本感染症学会
その他

東北大学病院兼任
東北メディカル・メガバンク機構兼任