組織・メンバー

災害評価・低減研究部門
地震工学研究分野
客員教授
博士(工学)
MITSUJI Kazuya
みつじ かずや

本務先 山形大学理工学研究科建築・デザイン・マネジメント専攻
研究テーマ
観測・実験・数値解析により、杭基礎建物の地震時挙動の解明に関するテーマを中心に、盆地構造での地震波伝播特性、建築基礎構造への木質材料の利用、積雪荷重が木造建築(寺院など伝統的建造物含む)の振動特性に与える影響などのテーマに取り組んでいます。
研究キーワード
建築基礎構造 / 杭基礎建物 / 地盤震動 / 積雪荷重 / 木造
関連サイト
研究概要

杭長の異なる鉄筋コンクリート造建物において常時微動・地震観測を実施し、地盤や杭の不整形性が建物振動特性へ与える影響について研究しています。地盤形状・構成や杭配置等の複雑さの影響や、1978年宮城県沖地震や2011年東北地方太平洋沖地震での被害など過去の大地震による損傷の影響を含めて、杭基礎建物の振動特性を明らかにしようとしています。

盆地構造を伝搬する地震波は、深部地盤構造の形状が不整形であることや、盆地端部で発生する表面波の影響などにより複雑になることが知られています。山形盆地や米沢盆地などでの常時微動観測のほか、地震観測記録の分析により盆地内の波動伝播特性を検討しています。

東北地方の内陸部は豪雪地域で知られるており、特に木造建物では冬期の積雪荷重が建物の振動特性を大きく変化させます。集成材を用いた多層の現代木造建物のほか、多層塔を含む寺院建築などの伝統的木造建築において常時微動および地震観測の長期モニタリングを行い、木造建物の振動特性における日変動・季節変動について研究しています。

主な業績

Mitsuji K. and Adachi H. (2020), Variation of Dynamic Characteristics of Multi-Layer Wooden Building Based on Continuous Observed Records, 17th World Conference on Earthquake Engineering, Paper No.C001887, 10pp.

Mitsuji K., Ohno S. and Motosaka M. (2018), Estimate of Local Site Effect with Irregular Seismic Bedrock for Earthquake Engineering Based on Microtremor Measurement, 16th European Conference on Earthquake Engineering, Paper No. 11407,9pp.

Mitsuji K., Motosaka M., Ohno S. and Tadokoro M. (2017), Dynamic Behavior of a Pile-foundation Building with the Effect of Irregular Pile-supporting Stratum, 16th World Conference on Earthquake Engineering,Paper No.1922, 12pp.

Motosaka M. and Mitsuji K. (2012), Building damage during the 2011 off the Pacific coast of Tohoku Earthquake,Soils and Foundations, Vol. 52 No.5, pp.929-944

三辻和弥ほか(2011) 2008 年岩手・宮城内陸地震において表層地盤の地震応答特性が低層RC造学校建物の被害に与えた影響,日本地震工学会論文集,第11巻,第5号(特集号),pp.107-121

主な所属学会
  • 日本建築学会
  • 地盤工学会
  • 日本地震工学会
  • 日本地すべり学会
主な受賞
  • 1995年度 日本建築学会 優秀修士論文賞
  • 2020年度 日本建築防災協会 耐震改修優秀建築賞