准教授
博士(医学)
佐々木 宏之
SASAKI Hiroyuki
ささき ひろゆき
病院は「医師と看護師」だけでは成り立ちません。薬剤師、検査技師、放射線技師、管理栄養士、事務員(会計、施設管理、総務、その他)、警備員、清掃担当者、調理師など様々な職種によって成り立っています。また、病院には水や電気、ガスが必要でそれらの保守点検業者、食材や薬剤の搬入業者、患者さんを搬送する運送業の方々など、「入口」「出口」に関係する人々も含め一体となって機能しています。他職種が関わる一連の流れが大災害で途絶しても、病院は変わらず「病院」として機能し続けられるでしょうか?
災害時にも病院が「病院」であり続けるためには何が必要か、事業継続計画(BCP)をとおして考えています。
災害時に病院が事業を継続するため、不足する資源(人、物など)をどのように調達すればよいでしょうか?必要なのはうまく支援を受け入れること、「受援」です。東日本大震災や熊本地震では各組織が迅速に支援チーム、支援物資を派遣、送付しました。しかし受け入れ側の被災地組織(病院も含む)は目の前の対応に追われ、一気に押し寄せる支援の波を十分に活かし切れず、さらには「負担」にさえ感じるようになりました。
災害時に外部からの支援を負担なく効率的に受け入れ、被災地での事業を継続していくためにはどのような「受援計画」を立てるべきか、研究・調査を行っています。