組織・メンバー

災害評価・低減研究部門
災害対応ロボティクス研究分野
教授
博士(工学)
TADOKORO Satoshi
たどころ さとし

本務先 情報科学研究科/タフ・サイバーフィジカルAI研究センター
教授/センター長
研究テーマ
災害緊急対応、復旧、予防を支援するためのロボットやICT技術の研究開発、その社会実装の推進に取り組んできています。
研究キーワード
レスキューロボット / 災害ロボット
関連サイト
研究概要

地震、津波、台風、洪水など、最近、災害の頻度が高くなっています。ロボットは、災害時の緊急対応(人命救助、消火、情報収集など)、復旧(工事など)、予防(点検、補修など)に大きな威力を発揮すると期待されています。内閣府ImPACTタフ・ロボティクス・チャレンジ(2014〜2018年度)は、災害の困難な条件で機能を発揮できるロボット技術を目指し、5種類のロボットの研究開発を行いました。

索状ロボット(細径)「能動スコープカメラ」は、瓦礫内の数cmの隙間を縫って自走し、空中に浮上しながら障害物を乗り越えて進入し、瓦礫内に取り残された被災者を捜索することを目的としています。

空気噴射による推力は小さいため、実用機を軽量化するために、先端部の構造体に多軸鍛造マグネシウム合金を採用し、柔軟チューブを変形させて噴射ノズルを方向制御する機構を開発しました.

その技術を発展させ、水を噴射してボディを浮上させ、建物内に侵入して消火する、空飛ぶ消火ホースロボット「ドラゴンファイヤーファイター」を開発し、消火のデモを行いました。

そのほか、飛行ロボット、建設ロボット、脚ロボット、サイバー救助犬、索状ロボット(太径)の研究開発を行い、数多くの世界初、世界一を創り出すことができました。その成果は、ムービーにまとめられていますので、ご覧ください。

ImPACTタフ・ロボティクス・チャレンジ成果ビデオ:https://youtu.be/_sSLKsRBPxk

主な業績
  • Nishinoma, H. et al. (2019). Canine motion control using bright spotlight devices mounted on a suit, IEEE Transactions on Medical Robotics and Bionics, 1(3), 189-198, doi: 10.1109/TMRB.2019.2930343.
  • Mizuno, N. et al. (2019). Enhanced path smoothing based on conjugate gradient descent for firefighting robots in petrochemical complexes, Advanced Robotics, 33(14), 687-698, doi: 10.1080/01691864.2019.1632221.
  • Yamaguchi T. et al. (2019) A mechanical approach to suppress the oscillation of a long continuum robot flying with water jets, IEEE Robotics and Automation Letters, 4(4), 4346-4353, doi: 10.1109/LRA.2019.2932582.
  • Tadokoro S. et al. (2019). The World Robot Summit Disaster Robotics Category - Achievements of the 2018 preliminary competition, Advanced Robotics, 33(17), 854-875, doi: 10.1080/01691864.2019.1627244.
  • Tadokoro S. Ed. (2019). Disaster Robotics - Results from the ImPACT Tough Robotics Challenge, Springer Tracts in Advanced Robotics 128, doi: 10.1007/978-3-030-05321-5.
主な所属学会
  • IEEE
  • 日本機械学会
  • 日本ロボット学会
  • 計測自動制御学会
主な受賞
  • 日本機械学会技術功績賞
  • 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞
  • IEEE Fellow