組織・メンバー

共同研究部門
イオン防災環境都市創生共同研究部門
助教
博士(工学)
SHINKA Anna
しんか あんな
防災社会推進分野 兼務

研究テーマ
津波犠牲者を減らすために.津波避難行動の発生・進行過程を被災者の方々へインタビュー調査を行ったり,移動データを分析したりして研究しています.また,地域の災害対応力の向上を目指して防災学習を実施し,効果的な防災学習方法について研究を行っています.
研究キーワード
津波避難行動,質的分析,インタビュー調査,防災教育
関連サイト
研究概要

津波発生時に人命を守るためには、それぞれが迅速かつ的確な場所に避難をすることが重要です。そこで、東日本大震災を経験した方々から当時のご経験についてお話を伺い、避難行動がどのように行われていたのか、また避難行動を促進・阻害させる要因は何か明らかにするために研究をしています。この調査分析によって、調査をした地域での東日本大震災発災時の行動傾向が明らかになりました。現在は、様々な地域で調査を行って避難行動に関する証言を集め、より一般的な避難行動の傾向について分析をするとともに、避難行動の阻害要因がどのように働くのか、実験等で明らかにしようとしています。

東日本大震災発災以降、小中学校で防災教育が盛んに行われています。防災学習は探究活動の一環として行われていることが多く、災害発生時の対応力を身につけるという防災学習としての側面と、普段の学習で得た知識を用いて問題を解決するという探究学習としての側面を持っているため,防災学習としての効果と探究学習としての効果の双方が求められています。現在は、現場の先生と協力して防災を題材とした探究学習の学習プログラムの作成と実践を行っています。多くの学校で、その学校のニーズに合った効果的な防災学習を行う事ができるよう、今後も研究を続けていきます。

主な業績

Anna Shinka, Shosuke Sato, Fumihiko Imamura: Memories of victims’behavior regarding tsunami evacuation -Interview survey 8 years after the 2011 Great East Japan Earthquake, The 30th International Tsunami Symposium, 2021.7. 

新家杏奈,佐藤翔輔,今村文彦:思考変化と移動経路を組み合わせた津波避難行動過程の分析:東日本大震災大震災発生時の気仙沼市階上地区の事例,地域安全学会論文集,No. 37,pp. 339-349,2020.11. doi:10.11314/jisss.37.339

新家杏奈,佐藤翔輔,今村文彦:東日本大震災の津波情報の受容状況と津波避難開始に関する分析,土木学会論文集B2(海岸工学), Vol.75,I_1393-I1398,2019.11.  doi:10.2208/kaigan.75.I_1393

新家杏奈,佐藤翔輔,今村文彦:東日本大震災の津波避難行動へ影響を与えた要因に関する分析-宮城県気仙沼市の事例検討-,地域安全学会論文集(電子ジャーナル),No. 34,pp.1-10, 2019.3. doi:10.11314/jisss.34.1

新家杏奈,佐藤翔輔,川島秀一,今村文彦:津波伝承による津波の備えやリスク認識・実避難行動への影響-宮城県気仙沼市の事例-,土木学会論文集B2(海岸工学), Vol.74, No. 2, I_499-I_504,2018.11 doi:10.2208/kaigan.74.I_499

主な所属学会
  • 土木学会
  • 日本自然災害学会
  • 地域安全学会
主な受賞
  • 第40回自然災害学会学術講演会発表優秀賞(2021年9月)
  • Poster Presentation Award(The 30th International Tsunami Symposium, 2021年7月)
  • 地域安全学会論文奨励賞(2020年11月)