防災・減災・復興のあらゆる側面で人間の認知・行動が重要な役割を果たす。本研究分野では、複雑な物理・社会的環境における人間の知覚・行動の認知過程に関する基礎研究を行うとともに、その成果をより人間の認知特性に適した防災・減災・復興のシステム設計に反映させる応用研究を行う。基礎研究では、知覚する情報の形式・内容とそれを取り巻く文脈、これらを知覚する主体の知識・心情・期待・自己と社会の認識、これらが統合され判断や行動に反映される認知過程について、その特性・メカニズムを様々な心理学・認知科学・脳科学的手法を用いて明らかにする。応用研究では、基礎研究の成果を応用し、認知科学的な根拠に基づいた防災教育・訓練、災害時の情報発信・伝達、応急対応のシステム設計、街作りや復興のありかた等について提言を行い、実証的な研究を展開する。