概要

受賞:災害科学国際研究所・越村俊一教授のグループ 「第20回ドコモ・モバイル・サイエンス賞 先端技術部門優秀賞」

2021.10.01 10:54
災害科学国際研究所・越村俊一教授のグループが
「第20回ドコモ・モバイル・サイエンス賞 先端技術部門優秀賞」を受賞
 
2021年9月30日、NPO法人モバイル・コミュニケーション・ファンドは、災害科学国際研究所・越村俊一教授のグループが「第20回ドコモ・モバイル・サイエンス賞 先端技術部門優秀賞」を受賞することを発表しました。同賞は、日本国内における移動通信の発展と若手研究者の育成を目的とし、優れた研究成果・論文等の業績に対し褒賞を実施し、ドコモ・モバイル・サイエンス賞を贈呈するものです。

受賞名:リアルタイムシミュレーションとセンシングの融合によるリアルタイム災害科学の創成

受賞者:
越村 俊一 災害科学国際研究所・教授 
太田 雄策 理学研究科・准教授 
マス エリック 災害科学国際研究所・准教授 

 越村教授のグループは、リアルタイムシミュレーションとリモートセンシングの融合により、災害発生直後の社会的影響を迅速に明らかにする「リアルタイム災害科学」を提唱し、その学理の確立と深化に取り組んでいます。特に顕著な業績として、スーパーコンピュータを用いた世界初の「リアルタイム浸水被害予測システム」の開発とその社会実装が高く評価されました。従来の津波浸水の予測においては、事前計算を基にしたデータベースに基づく予測が従来のアプローチであったところ、越村教授のグループは、スーパーコンピュータによるリアルタイム解析の自動化と、陸上への浸水・被害程度を量的に予測するという点でアプローチを大きく変革しました。今後発生が危惧される巨大地震・津波への備えとして内閣府の総合防災情報システムにも採用され、今後の世界的な展開も期待されています。
 これらの成果は、社会的課題の解決に直結する通信技術の応用形態であり、これまでの社会貢献、将来性が高く評価されました。リアルタイム災害科学の発展に伴って通信技術・デバイスの対災害性能向上にも繋がりうるなど、幅広い技術分野への波及効果も期待されます。地震学のみならず計算機工学など他分野との学際連携、企業との共同研究も積極的に実施し、オープンイノベーションの実例としても高く評価されました。
 
 
受賞者(左から 太田 雄策・越村 俊一・マス エリック)


問い合わせ先:
東北大学災害科学国際研究所
教授 越村 俊一
TEL: 022-752-2084
Eメール: koshimura<at>irides.tohoku.ac.jp  (<at>を@に変えて送信してください。)